「基礎(ベーシック)」はなぜ重要?上級者が基礎練習を欠かさない本当の理由

「基礎練って地味でつまらない...」

「早くカッコいい振付や大技をやりたい!」


初心者のうちは、アイソレーション(体の部位別運動)やリズム取り(アップ・ダウン)などの基礎練習を退屈に感じてしまうものです。しかし、上手いダンサーほど、この「基礎」を何よりも大切にしています。プロのレッスンでも、時間の半分以上を基礎に費やすことは珍しくありません。


なぜそこまで基礎が重要なのか?今回は、上級者が基礎練習を絶対に欠かさない本当の理由をお話しします。


1. 基礎は「言葉(ボキャブラリー)」である


ダンスを言語に例えるなら、基礎は「単語」や「文法」です。振付は「決められたスピーチ」のようなもの。


スピーチを丸暗記すればその場は凌げますが、自分の言葉で自由に話すことはできません。基礎という単語力を身につけることで初めて、音楽に合わせて即興で踊ったり(フリースタイル)、自分の感情を自由に表現したりできるようになります。表現の自由を手に入れるための鍵、それが基礎です。


2. 「質感」の差は基礎に出る


同じ振付を踊っても、「なんかカッコいい人」と「なんかダサい人」がいます。この差の正体は、多くの場合「基礎力」です。


例えば単に手を挙げる動作でも、基礎がある人は背中から指先まで意識が通っており、動きに重みや説得力があります。一方、基礎がない人は形だけを真似ているので、動きがペラペラに見えてしまいます。「神は細部に宿る」と言いますが、ダンスの神様は基礎に宿るのです。


3. 応用技への近道であり、怪我の予防線


派手な大技も、分解すれば全て基礎の組み合わせです。基礎がしっかりしていれば、新しい技に挑戦した時の習得スピードが格段に早くなります。


また、基礎練習は正しい体の使い方を学ぶ場でもあります。無理な体勢で踊り続けると怪我をしますが、基礎が出来ている体は衝撃を上手く逃がし、負担を分散させることができます。長くダンスを続けるためにも、基礎は最強の保険なのです。


さいごに


基礎練習の効果はすぐには目に見えません。地層のように、長い時間をかけて積み重なっていくものです。


しかし、積み上げた基礎は決してあなたを裏切りません。スランプに陥った時こそ、原点である基礎に立ち返ってみてください。そこには必ず、次のステップへのヒントが隠されています。