ダンサーに筋トレは必要?トレーニングメニューを紹介!
ボクサーにはボクシングに適した筋トレが、マラソンランナーにはマラソンに適した筋トレがあるでしょう。ダンサーにとってダンスに適した筋トレの代表に、体幹トレーニングが挙げられます。
○ダンサーに筋トレは必要?
○ダンサーにプロテインは必須
○ダンサーが体幹を鍛える重要性
○体幹を鍛えるトレーニングメニュー
ダンサーと体幹トレーニング(筋トレ)の関係について、以上のようなポイントから迫ります。毎日無理なくできる体幹トレーニングメニューも紹介しますので、ぜひ実践してみて下さい。
ダンサーに筋トレは必要?
「ダンサーに筋トレは必要か?」。しばしば、議論の対象になる話題です。「ダンサーに筋トレは不要派」の代表的な意見を紹介しましょう。
①ダンスをしていれば必要な筋肉は自然に付く
②筋トレでかえって柔軟性が失われる
①は結果論にやや偏り過ぎている印象を受けます。「試合をすれば自然とスタミナは付くから毎日のランニングは不要」と考えるスポーツ選手は、ほぼいないでしょう。②は過度な筋トレをした場合の弊害であり、筋トレ自体が不要な理由としては弱い印象を受けます。
考え方は人それぞれかもしれませんが、ダンサーが筋トレで適切な部位を適度に鍛えることには、ある程度以上の有効性が見出せるのではないでしょうか。
ダンサーにプロテインは必須

○美ボディの促進
○筋力の増強
○体力の保持&回復
○ケガの予防
プロテインの主成分は、タンパク質です。タンパク質はエネルギー源にも、骨や筋肉の構成要素にもなるので、以上のような効果が期待できます。ダンサーにとってプロテインは、必須アイテムと言えるでしょう。
ダンサーに人気のプロテインは、「be LEGEND」。中でも、ミネラルやビタミンが豊富な「ホエイプロテイン」が人気です。ただし、腎臓に負担がかかるので、過剰摂取は禁物。ダンサーなら、体重1kgに対して1日あたり1.4 ~2.0g摂取すれば十分でしょう。
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ダンサーが体幹を鍛える重要性
ダンサーにとっての筋トレは、「ダンスに必要な筋肉を鍛えること」を意味します。そのためには、必要な筋肉をサポートする「体幹」を鍛えることが重要です。つまり、ダンサーに必須の筋トレは、体幹トレーニングになると言えるでしょう。
体幹とは文字通り、「体の幹」。つまり、胴体を指しますから、胸・背中・腰回り・腹筋・お尻などは、すべて体幹の構成要素です。これではアバウト過ぎるので、もう少し厳密に説明しましょう。
体幹とは、「腹腔(ふくくう)」を指します。腹腔とは、横隔膜より下部の腹壁で囲まれた部分で、体の内部深くに存在する筋肉の総称「インナーマッスル」の一部です。体幹は以下の4つの筋肉で構成されます。
横隔膜
筋肉の位置は腹腔上部
効果:呼吸機能の向上、体幹の安定
多裂筋
筋肉の位置は背中側
効果:骨同士のつなぎ、背骨の安定
腹横筋(腹筋のこと)
筋肉の位置はお腹周り
効果:内臓保護、体幹(特に腰椎)の安定
骨盤底筋
筋肉の位置は腹腔下部
効果:骨盤の安定・歪みの改善
体幹の中でも、優先的に鍛えたい部位が腹筋です。上半身と下半身のスムーズな連携や、素早くキレのある動きには、腹筋強化が欠かせません。併せて多裂筋を鍛えると、肩関節が動きやすくなります。姿勢に安定感が増すので、ダンスの見映えがアップするでしょう。
横隔膜を鍛えると腹式呼吸がしやすくなるので、呼吸機能の向上につながります。ハードワーク時のスタミナ消耗を抑えるのに効果的です。上半身を安定させ、下半身の動きをスムーズにする効果も期待できます。
骨盤底筋を鍛えると下半身の安定度が増すので、リズムの変化に対応しやすくなり、緩急も付けやすくなるでしょう。ストップ時にブレにくくなくなる効果も期待できます。完全に余談ですが、骨盤底筋の強化は便秘改善にも効果的です。
体幹を鍛えるトレーニングメニュー
○プランク
○サイドプランク
○ドローイン
○スタンディング・クロス・クランチ
体幹を鍛えるのに有効なトレーニングメニューを4つ紹介します。
プランク
プランクとは、うつ伏せになった状態で前腕・肘・つま先を地面につけ、その姿勢をキープするシンプルな体幹トレーニングです。腹筋と多裂筋の両方に効果があります。やり方は、以下のとおりです。
1.両肘を床につけ、うつ伏せになる
2.腰を浮かせ背筋を伸ばす
3.頭・背中・腰・かかとを一直線に20秒キープする
10秒程度のインターバルを挟みながら、1~3を3セット繰り返しましょう。一連の動作の最中に、呼吸を止めないのがポイントです。
サイドプランク
サイドプランクとは、肘をついて横向きになる体勢をキープする体幹トレーニングです。脇腹に負荷を加えながら、体幹をバランスよく鍛える効果があります。やり方は、以下のとおりです。
1.横向きになり、肘を曲げて床につける
2.両脚を伸ばして重ねる
3.前腕部と足で体を支え、腰を床から浮かせる
4.両足を伸ばし、下半身を支える
10秒程度のインターバルを挟みながら、1~4を3セット繰り返しましょう。腰を後ろに引いたり、頭を前に出したりしない(体のラインを一直線にキープする)のがポイントです。
ドローイン
ドローインとは、「お腹をへこませたまま呼吸をする」体幹トレーニングです。お腹周りの筋肉と骨盤底筋を連関させながら、効率的に鍛える効果があります。やり方は、以下のとおりです。
1.仰向けに寝て膝を立てる
2.何度か腹式呼吸をしてお腹を動かす
3.息をゆっくり吐きながらお腹をへこませる
4.息を吐ききる(限界までお腹をへこませる)
5.【4】の状態をキープしながら、30秒ほど浅い呼吸を繰り返す
6.ゆっくり元に戻す
10秒程度のインターバルを挟みながら、1~6を3~5セット繰り返しましょう。お腹の動きを意識することがポイント。お腹の真ん中ではなく左右に手を当てると、お腹の動きを意識しやすくなります。
スタンディング・クロス・クランチ
スタンディング・クロス・クランチとは、体幹に関わる筋肉をすべて鍛えられるトレーニングです。バランス感覚も養えます。やり方は、以下のとおりです。
1.右手を斜めに上げて左足を浮かす
2.右肘と左膝を近づけ、へその前でくっ付ける
3.【2】の状態を10秒キープする
4.右手と左足を元に戻し、左手と右足で同じ動きをする
30秒ほどのインターバルを挟みつつ、1~4を3セット繰り返しましょう。使っていない手は腰にあてると、バランス感覚がキープできてやりやすくなります。